マジカルナンバーの心理学的な意味とは?使い方や事例を紹介

  • マジカルナンバーとはなに?
  • チャンクを活用するとはどういうこと?
  • マジカルナンバーは7と4、どっちが正しいの?

マジカルナンバーは、1952年にアメリカのジョージ・ミラー教授が発表した、記憶に関する心理学の論文に登場します。

私たちは日々たくさんの情報に触れていていますが、それをすべて記憶することはできませんよね。

それではどのくらいの量なら、記憶にとどめることができるのでしょうか。

マジカルナンバーは人が記憶できる、その容量に関係しています

この記事では、マジカルナンバーの心理学的な意味を解説し、マジカルナンバーが使用されている身近な実例、ビジネスでの活用方法を紹介しています。

マジカルナンバーを知り、活用できれば、ビジネスにおいて相手にアピールしたいことを印象付けたり、サービスを選んでもらいやすくなったりと多くの効果が期待できますよ。

目次

マジカルナンバーの心理学的な意味を解説

マジカルナンバーとは、短期記憶に記憶できる情報の数のことです。

人の記憶や印象に残りやすい数字として、身の回りのさまざまな場所や、ビジネスの場でもよく使われる心理学の一つです。

記憶には、感覚記憶・長期記憶・短期記憶と大きく分けて3つあります。

マジカルナンバーはこのうち短期記憶で覚えておける数のことです。

短期記憶とは15〜30秒ほどの一時的な記憶のことです。

例えばWEBサイトに登録したときに送られてくる認証コードや暗算の途中計算など、すぐ必要だけど使用すれば忘れてしまうような記憶は、短期記憶の領域にに保存されます。

ここでは効率よく記憶するためにおこなうチャンク化とマジカルナンバーについて、より詳しく見ていきましょう

マジカルナンバーで大切な「チャンク」とは?

チャンクとは、情報のかたまりのことです

例えば「豚骨ラーメン」はそれだけで認識できる言葉として1つのチャンクとなりますが、「豚骨」「ラーメン」というように言葉を切り取ると2つのチャンクに分けられます。

チャンクとはこのように「どこを1つのかたまりとして認識するのか」ということです。

人の短期記憶の容量には限界があるため、あまりに多くのチャンクは記憶することはできません。

ですから、チャンクの数を記憶しやすいマジカルナンバーの数にすることが大切なのです。

多くの情報もチャンクを分けたり、まとめたりすることで覚えやすくなります。

情報をグループ化し、チャンクの数を調整することをチャンク化といい、日常生活の中でも活用されています。

例えば電話番号などがいい例です。

「09012345678」というと11個のチャンクがあり覚えづらいですが、「090-1234-5678」のように間にハイフンをいれて3つのチャンクに分けると、少し覚えやすくなりますね。

この方法は郵便番号や、金額を表記する際のカンマなど、多くの身近な場所で活用されています。

チャンク化することは自分が情報を覚えておきたいときだけでなく、誰かに情報を与えるときにもわかりやすく伝えられますよ。

マジカルナンバー7(7±2)とは?

それでは人は、何個のチャンクまでなら記憶することができるのでしょうか。

マジカルナンバーは、1952年に発表されたアメリカの心理学者ジョージ・ミラー教授の論文に登場します。

その論文には、日常的なことを対象にした場合、人の短期記憶の容量は7±2個、つまり5~9個であると記されています。

7という数字は、七福神/七味唐辛子/1週間は7日/ラッキーセブン/AKB48の神7/G7など、今も昔もさまざまなシチュエーションで使われており、生活の中でなじみ深い数字であることがわかりますよね。

このように7を一区切りとする考えや、短期的に記憶できるのが7つ程度ということからマジカルナンバー7±2と考えられています。

マジカルナンバー4(4±1)とは?

マジカルナンバー4±1とは、2001年にネルソン・コーワ教授によって発表された論文に登場します。

ジョージ・ミラー教授のマジカルナンバー7±2が発表されてから、約50年後のことです。

この論文では、人の短期記憶の容量は4±1個、つまり3~5個であると発表されました。

これは、ミラー教授がマジカルナンバー7を提唱した年代とは異なり、近年では手軽に情報を記録できるようになったため、多くのことを覚える必要がなくなったことも関係しているといわれています。

例えば近年、飲食店のおすすめメニューの数は、3~5種類であることが多いです。

マジカルナンバー4はマジカルナンバー7と比べて記憶できる数が少ないと提唱されていますが、基本的な理論は変わりません

身の回りにあるマジカルナンバー例から学ぶ!ビジネスでの活用方法

マジカルナンバーは短期記憶に残りやすく、同じ情報を伝える場合にもわかりやすい形で伝えられます。

実際にマジカルナンバーは、多くのビジネスの場面で使われています。

「自分のプレゼンをより印象付けたい」「もっとわかりやすいメニュー画面にしたい」などと考えた際、マジカルナンバーは役立ちますよ。

具体的な活用例をまとめたので、詳しくみてきましょう。

活用例①プレゼンテーション

プレゼンテーションの場面では、マジカルナンバー3がよく活用されています。

なぜなら3つは覚えやすく説明しやすい数字で、説明の受け手にとって納得感があるからです。

マジカルナンバー4±1は、多くて5つ、少なくて3つのチャンクなら記憶できるという意味なので、個人差を考慮してマジカルナンバーを3とすれば、多くの人が理解しやすいと考えられます。

かの有名なスティーブジョブズが初めてiPhoneを発表したときも、マジカルナンバー3が使われています。

スティーブジョブズはたくさんの機能があるiPhoneについて、「①タッチ操作のiPod」「②携帯電話」「③ネット通信機器」の3つの機能がついた1つのデバイスだと説明しています。

もしこれが、「電話もメールできて、写真が撮れて、ネットにも接続できて地図も見られるうえ、音楽も聴けて、タッチ操作で使いやすい、素晴らしい器械です」と紹介されていたら、iPhoneにたくさんの機能がついているということはわかっても、実際何に使えるのかは印象に残りづらかったでしょう。

このように多くのプレゼンテーションのシーンでは、マジカルナンバー3が活躍しています。

プレゼンテーションの内容は、ポイントを3つにまとめて伝えたり、3つの要点で資料を作成すると、相手に理解してもらいやすくなりますよ。

活用例②スマートフォンのアプリ画面

スマートフォンのアプリにも、マジカルナンバーはよく使われています。

アプリ内に設置されているメニューの数は、4つか5つが一般的です。

マジカルナンバーをもとに設計されたアプリは、直感的に操作しやすく、選ぶ負担が軽減されています

例えばInstagramのアプリを開くと、画面の下の方には左からホーム/検索/新規投稿/リール/アカウントという順番でメニューが並んでいます。

そして、その数は5つです。

これはLINEやPayPay、メルカリ、You tubeなどどのアプリも同じで、メニューの数はだいたい4~5つとなっています。

選択肢が多すぎるとユーザーがどれを選んでいいのか迷ってしまうため、ある程度ユーザーが選べる数にメニュー数を絞り、アプリを使いやすくするよう工夫されているのです。

選ぶストレスについては、こちらの記事で決定回避の法則についてまとめているので、あわせてご覧ください。

活用例③ホームページのメニュー画面

ホームページには多くの情報が記載されているため、情報が多すぎると訪問者が気になっている情報がなかなか見つけられなかったり、伝えたい大切な情報を見落とされてしまいます。

ホームページのメニュー画面でも、メニュータブの数をマジカルナンバーの数に設定して見やすさを向上させましょう。

実際にくのホームページではその情報が整理され、そのジャンルを一覧で見られるようなメニュー画面が作成されています。

例えばYahoo!ニュースは、国内/地域/国際/経済/IT/科学/エンタメ/スポーツというように、ニュースのジャンルが8つに分かれています。

ジャンル分けされていて、自分が気になるニュースを選びやすくなっていますよね。

このようにメニュー画面ではマジカルナンバーを活用して、情報を適切な数にジャンルを分けると、ホームページの使いやすさと見やすさがアップしますよ。

活用例④商品のバリエーション設定

商品のバリエーションや、メニューの書き方にも、マジカルナンバーは活用されています。

商品のバリエーションは、たくさん種類がありすぎると購入者が迷い、疲れてしまいますし、1種類しかなければ選ぶ楽しみがありませんよね。

ですからマジカルナンバーを活用して覚えやすく、選びやすいようにコントロールする必要があります。

そのときにチャンクを活用してメニューをグループ化すると、メニューがわかりやすくなりますよ。

例えばメニューがたくさんあるバーガーショップでは、ハンバーガー/サイドメニュー/ドリンクといった3つのカテゴリーから1つずつ選ぶことがほとんどです。

1つずつステップを踏んで選ぶことで、購入者は迷いなくセットメニューを注文することができます。

また商品のバリエーションの数については、マジカルナンバーとともに、松竹梅の法則を合わせて使うと効果的です。

人は松竹梅と三段階の選択肢があった場合、真ん中の竹を選びやすいと言われています。

高すぎず安すぎないちょうどいい真ん中は安心して選びやすいですよね。

このように購入者に楽しく選んで商品を決めてもらうことは、売上のアップにもつながります。

松竹梅の法則についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。

活用例⑤情報の豊富さをアピール

情報の豊富さをアピールしたいときは、マジカルナンバー以上の個数を設定すると効果的です。

人はマジカルナンバー以上の個数を提示されると情報量が多いと感じ、覚えにくくなります。

例えばホームページでコンテンツの多さをアピールしたいときは、メニュー画面のタブを10個程度設けるといいでしょう。

また辞書やFAQのように、使用者が自分の意思で欲しい情報を探す場合は、マジカルナンバーを設定せずにあいうえお順など、こまかくカテゴリ分けをした方がわかりやすいくなります。

「こんなにたくさんの情報があるのだから、自分の欲しい情報もきっとあるはずだ」と思ってもらえますし、情報を見つけやすくなるので目的に合わせてうまく活用しましょう。

このように、コンテンツの多さをアピールしたいときや利用者の利便性が良い場合は、あえて、マジカルナンバーを活用しないのも効果的です。

まとめ

最後にこの記事の要点をまとめます。

  • マジカルナンバーとは、短期記憶に保存できる情報の数のこと
  • 情報をチャンク化しマジカルナンバーにあてはめるとと覚えやすい
  • マジカルナンバーは人の記憶に残りやすいため、ビジネスシーンにも活用できる

マジカルナンバーは売りたい商品が売れやすくなったり、ウェブサイトを見やすくしたりと、ビジネスにおいて役に立つでしょう。

この記事を参考に、あなたの仕事でもマジカルナンバーを活用してみてください。

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